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□■ アトピー性皮膚炎 ■□

 アトピー素因を背景とする湿疹性の皮膚炎。

 脂漏性湿疹(しろうせいしっしん) や、慢性湿疹(まんせいしっしん) といった名前でよぶこともあります。

 アトピー性皮膚炎のこどもは健康そうにみえる部分の皮膚も、なんとなくザラザラしているのが特徴です。

 重症になると全身に病変が広がり、かゆみが強くなり、日常生活が制限されることもあります。

 生後まもない赤ちゃんで顔や頭に湿疹ができているのは、アトピー性皮膚炎の可能性もあるため、専門医に相談してください。

 主にアレルギー(ダニ・ハウスダスト・食物など)が原因で、乳幼児期に発症する場合が多いです。

 また、皮膚が弱い(皮膚バリアーの低下)などの 非アレルギー性の場合もあります。

 アトピー性皮膚炎の皮膚には、黄色ブドウ球菌が検出されることが少なくありません。

その結果、細菌感染を起こし、炎症の増悪を起こします。

治 療

 ● おうちでは、いかに上手なスキンケア(細菌やアレルゲンなどの除去)をおこなえるかが、ポイントになります。

 ● 病院で症状にあった軟膏(保湿剤などの副作用のないもの)を処方してもらい、指示通りに使いましょう。

 軽症であればこれだけでも改善されていきます。

 また、アトピー性皮膚炎は、日本人が卵、牛乳などを多く摂取するようになって、食生活の欧米化や多様な社会化によって急激に増加してきました。

 お母さん方の曾おじいさんやおばあさんの時代には、ほとんどといってなかった病気です。

それゆえ中等度から重症の児には、必要であれば血液検査などでアレルゲンを確定し、専門医のもとで 適格な食物除去療法 が必要となります。

(アトピー性皮膚炎児の約70パーセントに食物が関与しているといわれています)

 長く症状が続く場合には、アレルゲンを調べてみるとよいでしょう。

環境整備

おうちのなかにいる ダニ・カビ・ペットは、皮膚症状を悪化させる要因です。

これらに関しての対策はとても重要です。

● 室内をきれいに保ちましょう。(お掃除はこまめに行ってください)

● ペットを室内で飼うのは、なるべくやめましょう。 

● 寝具は、清潔に保ちましょう。

● 衣類・寝具は、チクチクしたものが直接肌に触れないようにしましょう。

   硬い生地も控えましょう。

● つめを短く切り、清潔に保ってください。 

  かきむしったり、傷口にばい菌が入ってしまいます。

   (とびひや水疱疹の原因になります)

お 薬

● 軟こう  

 ステロイドは「強くて怖いお薬」という認識のある方が殆どだと思います。

ステロイド剤の軟膏に関しては、湿疹がひどいときにはきちんと使い、よくなってきたら保湿剤に変更していけば安全に使用できます。

アトピー性皮膚炎は乾燥が大敵ですので、洗ったあとに専門医の指示に従った軟膏をぬりましょう。

  

● 抗アレルギー剤  

 乳幼児期のアトピー性皮膚炎から気管支喘息に移行する割合(アレルギーマーチ)は、かなり高いため、移行を防ぐことが大切です。

 近年、抗アレルギー剤を長期にわたって用いることが、その後のアレルギー疾患の発症をかなりの割合で予防することは、世界的にも常識になっています。

 ただ、症状が落ち着いても薬を用いることへの抵抗は誰にもあります。

一定期間きちんと服薬すれば大丈夫でしょう。

お子さんのアレルギーマーチの進行を防ぐことが必要です。

お わ り に

 アトピー性皮膚炎は個々に非常に多様で、しばしば乳児湿疹との鑑別が問題となり、その対応の仕方がポイントとなります。

 そのため、あせらず、ゆっくりと時間をかけて治療を行うことが必要です。

特に小児の皮膚(乳幼児)は非常にデリケートなため、種々の刺激(アレルゲンや物理的な刺激など)が大敵となります。

 皮膚をきれいにつややかに保つために、私どもクリニックでは、徹底的にスキンケアー(bathe-wash out療法)を指導して、そのうえで軟膏処置指導をしていきます。

 これだけでもかなりの割合でお肌がきれいになる児が多いです。